社会人に公認会計士受験をすすめる3つの理由

社会人 公認会計士受験は目指す価値あり?

現在、社会人で働きながら公認会計士を目指す方が増えています。

皆さんの中にも受験を検討された方もいらっしゃるのではないでしょうか?

社会人になってから受験勉強を始めた私もそのひとりです。

 

結論として、公認会計士試験合格は社会人にも可能ですし、受験を迷っているのであれば今すぐ始めるべきです。

しかし、難関資格として名高い公認会計士試験を前に多くの不安が湧くのも事実です。

「仕事が忙しくて勉強時間を確保できない」

「受験に失敗して勉強時間がムダになるのが怖い」

「社会人で合格なんてレアケースでしょ?」

 

実際、私の合格した令和元年度公認会計士試験の合格者に占める社会人の割合は6.2%でした。

(出典:公認会計士・監査審査会 令和元年度試験合格者調べ

 

合格者の半数以上が学生(≒大学生)であり、社会人にとっては非常に厳しいデータとなってしまいました。

矛盾するようですが、私の経験上、公認会計士は社会人が十分挑戦するに値する国家資格といえます。

 

以下、社会人に公認会計士試験をおすすめする3つの理由を解説します。

社会人にこそ公認会計士受験をすすめる3つの理由

勉強した知識が仕事に活かせる

社会人が学生と異なるのは「社会に出て働いていること」です。

当たり前のことですが、働いていること自体が公認会計士受験にあたって重要な要素となりえます。

 

公認会計士試験には会計・監査分野はもちろん、法律・経営など多くの要素が盛り込まれています。

学生にとってみれば試験突破のための要素でしかありませんが、私たち社会人受験生にとっては日々の仕事に結びつく活きた血肉となります。

勉強した分だけクライアントや上司の信頼を勝ち取り、同僚との差別化を図れるわけです。これ以上のモチベーションの源泉はありませんよね。

 

また、試験勉強の内容を身近なものと捉えることで、学習能率が上がる相乗効果も期待できます。

私は有価証券報告書を含めた財務資料を分析し、クライアントへ助言する業務に携わっていましたので、日々「あ、ここ試験勉強でやったところだ!」という発見がありました。そういった経験に裏付けされた知識は不思議と忘れないものです。

 

具体的に仕事に活用できた経験などは今後お話できればと思いますが、お伝えしたいことは資格取得は目的ではなく手段であるということで、公認会計士試験もその例外ではありません。

もしも合格できるか不安で受験を迷っているようであれば、公認会計士を自分の仕事にどう活かせるかをイメージしてみてください。

手触り感のある目的や目標は、きっと受験勉強に踏み出す原動力となるはずです。

キャリアの選択肢が広がる

公認会計士には多くの活躍の場が与えられています。

以前は公認会計士の就職先といえば、監査法人くらいでしたが、現在はコンサルファームやM&Aアドバイザリー会社、事業会社の財務・経理部門などキャリアの幅が広がっています。いわゆるCFO(最高財務責任者)としての役割が公認会計士に求められるようになりました。

私は金融機関の営業職として働いていましたが、公認会計士の資格取得により以下のようにキャリアの選択肢が広がりました。

〇会計士の専門性を活かして、金融機関に残り役員を目指す

〇監査法人へ転職し、パートナー(役員)を目指す

〇一般事業会社の財務・経理部に転職し、CFOを目指す

〇コンサルティングファームやM&Aアドバイザリー会社で高給取りになる

〇営業職で培ったコミュニケーション能力と人脈で独立開業する

 

迷っちゃいますね(笑)。

私のキャリア選択についてはおいおいお話しするとして、お伝えしたいことは専門資格はキャリアの深堀だけでなく、キャリアの幅を広げることにも役立つということです。

人生百年時代、自身のキャリアを主体的にデザインすることへの重要性は高まってきています。

今の仕事でより大きな成果を出すにしろ、新たな仕事へのチャレンジを考えているにしろ、公認会計士試験はキャリア形成の強力なツールとなるはずです。

長期戦を前提として試験に臨める

受験期間を自分で設定できることも、社会人の特権です。

公認会計士試験の受験勉強期間は2~3年といわれており、予備校のカリキュラムもこれを基準に組まれていることが多いです。ですが、社会人はこれに囚われる必要はありません。

そもそも2~3年という期間は、受験生の大多数を占める大学生を想定にしています。大学1~2年生で予備校に入り、大学3~4年生で合格するというのが公認会計士試験受験の中では王道となっているからです(一方で、合格できずに受験浪人したり、あきらめて就職したりする人も数多くいます)。

皆さん、よく考えてみてください。

「大学生と同じだけの勉強時間を確保できますか?」

はい、無理ですね(笑)。

皆さんは9時から17時まで働いていますし、残業もあるし、休日は取引先とのゴルフ接待がありますよね。限られた時間、仕事で疲れた体に鞭打って勉強するわけですから、社会人は時間的にも体力的にも大学生に対してハンディキャップを負っているのが現実です。

ですから、受験期間は4~5年など少々長めに見積もりましょう。

私も新卒で就職してから簿記3級の勉強を始めましたが、公認会計士試験に合格するまで4年かかりました(辛かった)。

 

大学生は家庭環境によって受験浪人ができなかったり、就職を見送ることにより新卒就職のカードを逃したりといった長期戦に臨むことへの大きなリスクを抱えています。そのため、少なくない受験生が大学卒業を機に受験レースからドロップアウトしていきます。

社会人はすでに社内での社会的地位と毎月の安定収入があるわけですから、気持ちが切れない限り受験をあきらめざるを得ないような状況にはなりません。長期戦で公認会計士試験に挑戦できることが社会人最大の武器となります。

もちろんメリハリをつけた勉強が大事になってきますが、周囲の学生受験生より学習の進捗が遅いことに対して過度に気に病む必要はありません。

積み重ねた努力はいずれ実を結びます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

当然、取得には相応の努力は必要となりますが、公認会計士試験は社会人にとっても挑戦できる魅力的な国家資格です。

社会人が公認会計士試験に挑むことの困難を挙げれば枚挙に暇がありませんが、少なくとも挑戦することに希望があることをお伝えしたく本記事を記しました。

今後も自身の経験をもとに、受験・就職・転職・仕事などの情報を発信できればと思います。

拙文ですが、ご覧いただきありがとうございました。

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