年収で仕事を選ぶってアリ?
お金がすべてではないが重要である
仕事を選ぶときに、どのくらいの収入が見込めるかはとても大事なことです。
「好きなことを仕事にする」という価値観を否定するわけではありません。ですが、ほとんどの人が生活のために働く以上、会社や仕事を選ぶうえでお金については真剣に考えなければなりません。
お金が人生のすべてではありませんが、多様な人生を選ぶためにお金は重要なのです。
年収は人生を変える
世の中にはたくさんのお金の指標がありますが、そのうち特に注目されているのが「年収」でしょう。誤って年収の低い仕事や会社を選んでしまうと、人生設計が狂ってしまう危険すらあります。
事実として、世の中には経済的な理由で結婚や出産をあきらめてしまっている方もいるようです。女性の転職求人を取り扱う「女の転職type」の調査によると、女性が結婚相手の男性に求める最低年収は平均526万円だそうです(汗)。
「結婚相手も子供もいらない。一人で生きていければそれでいい!」と吹っ切れる人であれば気にしないかもしれませんが、そこまで自信をもって断言できる人はそう多くはいないのではないでしょうか?
今は「人並みの人生」を送るための手段として、年収の高い仕事を選ぶことが必要な時代なのです。
年収ってどうやって決まるの?
高年収の仕事に就くためには、低収入の仕事に勤めないことが大切です。
以下、年収が低くなりがちな仕事の特徴を紹介します。
年収が低い仕事の特徴
業界の競争が激しい
給料は会社の儲けから支払われますので、利益が出にくい企業の年収は低くなりがちです。
激しい競争環境にさらされている業界では、互いに利益の削り合いをしてしまいます。同じ商品を100円とで売っているA店と200円で売っているB店があれば、消費者はみんなA店に買い物に行きます。そして、高い利益を得ようとしたB店は潰れて市場から淘汰されてしまいます。
このような業界は参入障壁が低く新規参入者がどんどん出てくるので、会社は存続のために人件費すら節約することで競争力を維持しようとします。アルバイトや非正規社員を雇用したり、外国人労働者を最低賃金で雇ったりして、必死に生き残りを図っているのです。
知人で、従業員を100%正社員で運営している飲食店経営者がいますが、社会保険料負担のせいで毎期赤字続きの状態です。
ただ例外として、他にはない差別化のポイントを持っている会社は、競争に巻き込まれずに高い利益を上げることができます。高いブランド商品を扱っているアパレル会社などがあてはまります。
特別なスキルが必要ない
会社が利益を出していても、従業員に高い給料を支払うとは限りません。
社長に高い給料でオファーをもらうには、ほかの人にないスキルを持っている必要があります。代わりがたくさんいるならば、会社はできる限り人を安く使おうとします。例えば、単純な流れ作業や接客業では、安い賃金で働いてくれる求職者が労働市場に溢れているため、時給がどうしても安くなってしまいます。
経済学では、価格は需要と供給のバランスで決まります。このメカニズムは、モノの値段だけでなく労働力にも働くということです。
美容師などの人気の職業では高いスキルをもっていても、毎年若い労働力がたくさん供給されるため、なかなか給料が上がらないという職業もあります。こういった業界特有の構造もありますので、注意が必要です。
そもそも利益が出ない仕組みになっている
身も蓋もない話ですが、そもそものしくみとして利益が出にくい業界も存在します。
例えば、介護業界などは介護保険の枠組みで売上単価が決まってしまっており、企業努力によって大きな利益を上げにくい構造になっています。会社の利益のキャップが決まっているために、従業員への還元もおのずと少なくなってしまいます。
このことは逆に作用することもあり、診療報酬等で価格が決まっている医療業界は、利益が上がりやすい構造となっています。ここら辺は、経済のメカニズムだけではなく、さまざまな政治業界団体の力も働いてくるのでしょう。
できるだけ有利な環境を選ぶに越したことはないかもしれませんね。
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